私は30歳の時の転職で年収200万円増やすことが出来ました。
交渉の基本を押さえていたからです。
本シリーズでは
- 「転職で年収交渉なんてしていいのか」と戸惑う人
に向けて、
- 年収交渉が許容されるケース
- 交渉の基本
- 合意できる年収交渉の進め方
をお伝えします。
本記事では
- 合意できる年収交渉の進め方
- 本シリーズのおさらい
をお伝えします。
合意できる年収交渉の進め方
転職先企業の中に見方を作った後は何をするべきなのでしょうか。
味方に対して行動指針を用意する必要があります。
それが私たちが希望する理想年収と合意可能年収です。
理想年収と合意可能年収の設定
理想年収の設定
理想年収は、現職給与の+10%で設定することが一般的です。
10%は「せっかく転職するならキャリアアップしたい」という気持ちの部分です。
現職給与は基本給、残業代、賞与、手当で構成されることが一般的です。
しかし、実際には
- 転職先の仕事を今の会社でしたら貰える手当や、
- 定年までいたとしたら貰えるはずの退職金の年収換算値
も考慮に入れるべきです。
なぜなら、そこまで含めて、現職でもらっている報酬だからです。
ただし、この報酬は、現職給与と比べるとかなり高額です。面接官や人事が面喰ってしまう可能性もあります。
ですから、伝えるときは申し訳なさそうに、「事実を積み上げると、自分の意図とは反して、こんなに高額になってしまいます」という態度を崩さないようにしましょう。
合意可能年収の設定
私たちの理想年収を受け取った面接官や人事が決裁権者と会話するときに気にするのは、
「私たち候補者と合意可能な年収はどこか」
です。
理想年収を現職報酬+10%です、と伝えている場合は、
現職報酬=合意可能年収
と想定してくれるでしょう。
現職報酬以上のオファーになるよう、面接官や人事が決裁権者と交渉してくれることを祈りましょう。
言うべきことと出来るだけ言うべきでないこと
言うべきこと
原則として私たちの価値が高まる情報は伝えるべきです。代表的な情報は以下です。
- 他社の選考状況のうち、選考を通過しているもの。
- 特に、企業が自身の対抗馬として想定しそうな他社の選考状況
- 特に、ポジティブフィードバックを強く受け取っている他社の選考状況
出来るだけ言うべきでないこと
原則として私たちの交渉余地が分かってしまう情報は言うべきでありません。代表的な情報は以下です。
- 手当の内訳
- 本当の合意可能年収
- 本当の転職期限
本シリーズのおさらい
本シリーズで伝えたかった年収交渉の基本は以下です。
- 日系・外資系にかかわらず、年収交渉は可能。
- 交渉の基本は、情報・時間(期限)・力の3要素を駆使して、自分に有利な力関係を気づきながらも、相手の気持ちに寄り添うこと。
- 根拠ある理想年収を明確に(しかし申し訳なさそうに)提示し、合意可能年収を暗に示すこと。
今回は以上です。
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